ドメイン管理やサーバーの移行に関して
ドメイン管理に関しては通常はホームページやメールサーバーを任せているプロバイダで一緒にやっているケースが多いと思われる.
ドメイン管理に関して,たまに聞かれることがあるのでここで解説する.
まず,ドメイン管理に関してはどこでやってもいいが,DNS(ドメインネームサーバー)のことを考えておく必要がある.
DNS を自分で運用,管理できる環境にあるなら,あまり考えなくてよいが,そうでない場合は DNS をどこで運用するかを考えておく必要がある.
ドメイン管理会社によって,DNS の使い勝手は様々だ.
ただ,ウェブサーバー(ホームページ)とメールサーバーぐらいしか使う予定がないなら,どこの DNS でもそれほど変わらないので気にする必要はない.
それでも TTL を短めに設定出来るようなプロバイダなら,移行に際してトラブルに巻き込まれにくい.
ドメイン管理の移行に際して注意すること
ドメイン管理を移行する際に DNS の内容が変わらないようにする必要がある.
ドメイン管理の移行に際して,Whois に登録されている DNS が設定されていない DNS に変更されて,ホームページが見えなくなり,メールサーバーが使えなくなるケースがあった.
管理が移行する際にネームサーバー(DNS)が書き換わることがあるのなら,書き換わる先の DNS で元の DNS と同じ設定をしておかなければ,当然おかしくなる.
だから,移行の際には必ずここは確認しておかなければならない.
whois サーバーとは簡単にいうとドメインは誰が管理しているのか,またそのドメインのホストを知りたい時にはどこの DNS に聞きに行けばよいかを教えてくれるサーバーを指す.
whois で聞けば,ウェブサーバーがどこにあるか,メールサーバーがどこにあるかを教えてくれる電話帳のようなサーバー(DNS)がどこにあるかが分かる.
そうしてから,その DNS に改めて,ウェブサーバーはどこですか?と聞きに行くという仕組みだ.
whois に登録されている DNS が何かは Windows のコマンドプロンプトでも簡単に確認できる.
google.co.jp を whois で確認したところ
この場合,ネームサーバー(DNS)は ns1.google.com ns2.google.com ns3.google.com ns4.google.com の 4つが登録されている.
DNS は一台だとそのサーバーに障害が発生した時に困るので通常,複数台登録される.
また,前もって移行後の DNS の設定を書き替えられるようなら,現行の DNS の内容と同じになるように変更しておく必要がある.
そして,DNS の設定方法はプロバイダによって違うので,初めてのプロバイダの場合は事前に確認しておく必要がある.
ドメイン管理の移行がされた後は,whois コマンドで DNS がどうなっているかは念のため確認しておく.
もし,前の DNS が使えるなら,一旦は前の DNS にしておくのが安全である.
いずれにしても,今後使う DNS が違うものになるなら,新しい DNS に旧 DNS でしていた設定と同じ設定を行い,Whois の DNS を書き替えておく.
この際,間違って設定した場合の被害を最小限に食い止めるために TTL を最小の数字にしておくとよい.
設定に間違いなく,安全に Whois 情報を書き替え終わったら,TTL は戻しておく.
DNS の設定変更に関して
前の DNS にしておいて設定に問題がないなら,特に問題が起こることはない.
通常のドメインの場合には移行する際にメールとホームページの運用が主に問題になってくると思う.
その際にメールとホームページが旧サーバーでいつまで使えるかということをまず確認しておく.
使える間はそのサーバーに向けておいても問題はないので,その間に新しいサーバーで設定を完了させておけばよい.
メールとホームページを同時に移行させないといけないなんてことはないので,特に慣れていない人は別々に行うほうがよい.
メールサーバーの移行
会社内で行うとしたら,通常の手順としてはこうなる.
- 新メールサーバーの設定
- DNS の MX レコードの変更
- 旧設定のまま,各人がメール受信
- 各人のメールクライアントの設定変更
- メール送受信テスト
新メールサーバーの設定
当然のことだがメールサーバーの移行時にはアカウントを作成する.
また,メールエイリアスを使っている場合にはそれの設定をしたり,現行のメールサーバーで行っていることを新しいサーバーでも設定することになる.
DNS の MX レコードの変更
これは会社の場合は出来れば皆が帰宅した後が混乱が少なくてよい.
また,DNS の TTL はこの時以前に前もって出来るだけ短くしておく.
この時点で短くしても効果はないので,例えば,元々が8時間であったら,8時間前には5分とか短くしておく.
このDNSの変更が伝播すれば,新しいサーバーにメールがいくということになる.
旧設定のまま,各人がメール受信
DNS を変更してから,TTL だけの時間が経てば,理論的にはもういつメールクライアント(Outlook や Thunderbird, Becky! などのメールソフト)の設定を変更してもいいはずである.
ただ,無用な混乱を避けるために翌日の朝など次に出社した時に一旦メールを受信して,旧サーバーからメールデータを取得しておく.
各人のメールクライアントの設定変更
旧メールサーバーからの最後のメール受信が終わったら,メールクライアントの設定を変更する.
メールサーバーを新しいものに変更して,パスワードが変わった場合はそれも変更する.
メール送受信テスト
別のドメインとメールの送受信テストを行う.
携帯とか Gmail とか何でもいいが別ドメインとのやり取りが正常に行えるかを確認する.
これで問題なければ大丈夫だ.
まだ旧サーバーにメールが残っているか,気になる場合は数日後,使っている旧プロバイダのメールアカウント管理画面で各人のメールを見ることが出来る機能を用意していれば,そこで確認して,クライアントソフトの設定変更後に古いメールサーバーに宛にメールが届いていないかを確認するとよい.
ウェブサーバーの移行
ウェブサーバーの移行に関してはメールほど面倒なことはない.
単純に新サーバーの方で動作確認が済んだら,DNS のウェブサーバーのレコードを変更すれば終わりだ.
新サーバーのテスト時に hosts ファイルを書き替えていることも多いと思うが,これを戻すのを忘れないようにしておく.
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