問い合わせの質を向上させる方法

最終更新日: 公開日: 2021年09月

最近,お客様から「引き合い(問い合わせ)の内容が具体的になってきて嬉しい」というご連絡を受けた.

さらに「何故,最近問い合わせの内容が具体的になってきたのか?」という質問もされた.

問い合わせの内容が具体的になればなるほど,商談の質は高いと言える.

購入を前提としているからこそ,質問は具体的になるからだ.

営業力より問い合わせの質を上げるほうが通常は簡単なのでお勧めだ.

具体的な質問とは

具体的な質問で多いのは

今,×××××××× の問題があって,それを解決したいと思って探したところ,御社のページを見つけました.○○○○○○ ならいけるかと考えていますが,△△△△の条件下でも御社の商品は使えますか?

というようなものだ.
これは完全に自分のところでうまく行っていないが,これならうまく行くか?という質問なので,うまくいきさえすれば売れる可能性も高く,商談の質は高いといえる.

なぜ具体的な質問をされるか?

ナニコレ?
おぉ,こんな方法があったか.これならいけるかな?

具体的な質問をするためには,質問者はある程度その商品を理解する必要がある.

物事を理解する上で抽象的な説明と具体的な説明とどちらが分かりやすいかといえば,絶対に具体的な説明である.
それも聞いている人の立場にたった具体的な説明があれば,なおよい.

抽象的な説明は頭の中で自分に置き換えて具体的な状況で考えないとなかなか理解できない.
以前,「言葉と知識の抽象度を考える」で説明したが,抽象度のレベルが一致しないと抽象的なことを理解することが出来ないからだ.

抽象的な内容とは

なぜ抽象的に書くか

しかし,企業側というか,説明側は出来るだけ簡潔に書こうとする.

説明する側はくどくど書くと

  • 「キャッチフレーズっぽくない」
  • 「カッコ悪い」
  • 「頭悪そう」

などと思うからだろうか.

「この説明で理解できない人はお客様じゃない」

とは何度も聞いた言葉だが,裏返しとして,説明側があまり丁寧に書くと「この会社頭悪いんじゃないか?と思われる」という意識が働いている可能性がある.

頭よさそうに見えるコツ

人から賢そうに見えるコツがある.

それは半分理解できなさそうなことを言って「けむに巻く」ことだ.

横文字や専門用語を羅列して説明する人は近くにいないだろうか?

抽象的に話すのも全部理解させないほうが自分が賢そうに見えるからだ.

しかし,これはただの自己満足にすぎない.

「この人なんか難しいこと言って頭いいんやな.」

とは思われるかもしれないが,分からない話をされて面白い人はいない.
段々,人は話を聞いてくれなくなる.

なぜ抽象的な説明が氾濫するか

パンフレットで横文字のちょっと心地よいフレーズが並んでいるとしよう.

それ自体に問題はないが,その横文字について,しっかり説明がされているだろうか?

説明が分からない場合,多くは「なんか凄そう」「なんか良さそう」と思ってしまう人が多くないか?

なぜかわからないが日本人は横文字に弱いと言われる.

明治維新の時に海外から横文字の便利なものが多数入ってきたからだろうか?
その時に,わからないものは「なんか良い」というイメージまで浸透してしまったのだろうか?

実際,弊社も横文字の「レクタス」という名前である.

言い訳をすると社名を漢字にすると表意文字である漢字はそれだけで意味を持ってしまう.
事業をする上で「出来るだけ縛りを無くしたい」という思いがあって,私が社名をつけるときは漢字を使わないようにしている.
また,ひらがなでもいいのだが,やはり誰でもパッと意味が分かるとそれで縛りが生まれてしまう.
では,「株式会社せいじつ」(誠実)にすればいいかというとそれはちょっと抵抗があった.
つまり,「なんか良さそう」だから横文字にしたわけではなく,パッと意味がわからないように横文字にしたというわけである.

しかし,社名はともかく,商品やサービスがパッと分からない説明では意味がないと思いませんか?

どちらに質問したいか,物を購入したいか

ここまで読んでいただければ,だいたい言いたいことは分かったと思う.

抽象的な説明ばかりする人」と「具体的に使用する側の立場になって説明する人」とどちらから購入したいと思うか?である.

抽象的な説明では意味が分かってもらえない可能性だけでなく,「頭がよさそう」に見える分,質問しても丁寧に教えてもらえない.相手してくれないように感じるのだ.

ほとんどの一般のお客様は商品・サービスについて詳しいわけではないので,上記のように思うだろう.

では,逆に抽象度高いお客様の場合はどうだろうか.

抽象度が高いお客様の場合は説明文を読めば,どのレベルの人に向けて書いているかが分かる.
従って,もっと高いレベル(抽象度)の説明を探す.
そして,自分の調べたいことがそこにあれば満足するが,ない場合は質問することを考える.
その際,ページの説明の内容が丁寧に初心者向けに書いているだけでなく,しっかりと専門家向けのページも存在した場合は,そこから高度な内容の質問をしてくれる.
もし,全くなくて初心者向けのことしか書いていなければ質問をしないで諦め,別の会社の商品・サービスを探し始めることも考えられる.

つまり,具体的な説明は絶対に必要だが,だからと言って,抽象的または専門的な説明が不要だというわけではない.

注意すべきは抽象的な質問をしてくる人は専門家の可能性が高いので,つまり制御不能な可能性が高いということだ.
自分の満足すべき仕様が難しいと判断した時点で「この会社じゃ無理だな」となる可能性もある.
いくら,「別の手段が採れる」という説明をしたとしても満足せず断られることもあるだろう.

商品・サービス提供側としては参考になる意見もあるだろうが,顧客にならない可能性もあるということは考えておいた方が良い.

また,専門的なことを書く場合は余程気を付ける必要もある.

読む方も専門的知識を持っているので,裏付けのない情報とかあやふやなことを書いた場合にそれこそ,

「ダメだ,この企業,難しそうなこと書いてるけど分かってないな」

と思われてしまうことがあるということである.
これは最悪の状況だ.

問い合わせの内容が具体的になるのは?

問い合わせの内容を具体的な内容にしてもらうために必要なことは分かっていただけただろうか?

まさに「ギブアンドテイク」である.

「具体的な質問してほしかったら,具体的に説明を書く」ことに尽きる.

抽象的な説明では具体的に質問しにくいからである.

  • 閲覧者が理解できないので,そもそも質問が思いつかない
  • <具体的な質問をしても相手にされないのではないか?>という恐れを閲覧者に抱かせる

だから,質の高い,売上に繋がるような問い合わせを受けるためには具体的な説明が必要なのである.

ちなみにこのページはあまり具体的でないです...
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御社のページを見ながら具体的に説明が出来そうなら,させていただきます.

 

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