ヒアリングの重要性を軽視していませんか?

最終更新日: 公開日: 2021年07月

事業の継続に一番重要なのはヒアリングなのではないかと思っている.
実のところ,ホームページでわざわざ明かす必要のないことかもしれないが分からない人が多いようなのであえて書いてみる.

聞いている猫
「それ,どういう意味ですか?」

ヒアリングとは

ヒアリングといっても様々なヒアリングが存在する.
ここでいうヒアリングはお客様に対するヒアリングである.

もちろん,社内で社員にヒアリングすることも重要だが,社外に対するヒアリングについて採りあげる.

お客様へのヒアリング

様々な場面でお客様と話をする機会があるだろう.

  • 電話での会話
  • 訪問先での会話
  • 展示会での会話

などである.
実はホームページでも会話のようなものは発生しているが,ここでは追求しない.

どんな内容を話していたか?

今,話題の中心に置きたいのはその会話の際の内容についてである.

営業の方なら,一度お客様との会話を振り返ってみてほしい.

自社商品・サービスの話,自社の話,自分の話

お客様の商品・サービスや,お客様の会社の話

はどちらの内容がどれくらいの割合だったであろうか?

自社の話が 8 割以上ということはないだろうか?
そういう人はほとんどヒアリングは出来ていないと言える.

どちらかというと 8 割ぐらいは相手のお客様の話を聞くぐらいでないとヒアリング出来ているとは言えない.
私の場合も特にしゃべりすぎるので毎回反省だらけだが,これだけ言っていても話すぎてしまう.
とても悪い.

そもそも,人の話を聞かないで最適な提案など出来るはずがない.
とにかく聞きまくることが重要である.

ヒアリングをどう活かすか

営業でも企画でもお客様へのヒアリングは重要だ.
しかし,活かし方はだいぶ違う.
ここでは営業の話だけすることにしよう.

どんな情報を欲しているか

お客様が聞きたい内容が何か?が分かっているか?
分かっていない場合はまずそれを聞くのが一番最初である.

分かっている場合はそのことについての情報を持っているなら,そのことについて話をする.

回答のための情報を収集(ヒアリング)

要はお客様の要望に応えるために話を聞いているのである.
営業の話や売込みしている会社の話が聞きたいという人はいない.

ただお客様が話していた内容を書くのはヒアリングではない

お客様から「こういわれた」とか,「ああいわれた」とか,それはヒアリングではない.
ただ,聞いていただけ.

よく営業が「特に書くべきような話はなかった」というが,これは全く聞いていないから出る発言だ.

最低でも

  • 「何をしている人なのか?」
  • 「何か使えそうなところはないですか?」
  • 「何かおかしいと思うところはないですか?」

などと聞くことは出来るはずだ.

そもそも使えそうなところがないということはどういう職業なのかを聞けばわかることなのでそれを聞けばよい.

そうすれば,「こういう職業の人はこの商品は使わない」というデータが残る.
お客様と会話をして何も書くところがないということ自体がおかしい話なのだ.

どのように活かすか

ヒアリングしたデータをどう活かすか?
これが分からない人もいるようだ.

聞いてどうしたいかというと,「お客様の思考をなぞりたい」ということに尽きる.

  • 「なぜ不要だ」というのか?
  • 「なぜ欲しい」というのか?

それが分かれば自社の扱っている商品・サービスが売れる可能性があるのか,ないのかが分かる.

「売れる可能性」がある場合,どのような順序で話せば分かってもらえるのかを考える.

相手の思考が分からなければ提案することは不可能である.
コミュニケーション履歴を残していくとだんだん相手の思考が明確になっていく.
そのために「聞く必要」がある.

聞いた内容に対して,自分の推測する「お客様の思考」が間違っていないかを確認する質問を繰り返していけば,さらに詳しく分かっていく.

どのように提案するか

お客様の思考が分かれば提案の仕方も分かってくる.
一番気にしていること,懸念事項を解決しさえすればよいのだから.

懸念事項は様々でそれこそ聞いてみないと分からない.それは新規の人だけではない,長年話をしている人だって案外分かっていないものだ.
日本人の場合,あんまりはっきり言わないという民族性もあるかもしれない.

  • 性能や仕様が不足
  • コスト(お金)
  • コスト(変更にかかる工数)
  • 使い勝手が悪い
  • その他

これはしっかり聞いてみないと分からない.

なんとなく嫌だと思っている場合は本人も漠然としている場合がある.
その場合はヒアリングしていくことによって顧客本人も自覚することがある.
いずれにしても話をしてみないと判明しないことが多い.

ヒアリングする機会・聞く場面

展示会で直接話すこととホームページへの引き合いからの電話とどちらがよいということはない.

展示会

展示会は売り込みたいという気持ちが強いからか,あまりヒアリングしていない印象がある.

歩いているとブースの人から声をかけられるが,
「うちはこんな商品扱っているんですよ.世界初ですよ.」
とか.
それで,いろいろ質問すると嬉々として回答してくれる.
従って,商品のコンセプトやメリットを把握するのはとてもやりやすい.

最後に
「何してはる人ですか?」
と聞かれても,
「いや,ただの通りすがりですわ.」
とかわすこともできる.
これは一方的に話しすぎなのだ.

最初に
「何されてるんですか?」
と聞けば無駄な説明をする必要はないのに.

思い当たる節がある人は次回の展示会からは違う対応をするともっと効率よく会話できることだろう.

ホームページ

ホームページの場合は問い合わせの内容は完全にお客様の知りたいこととなっている.

なので,お客様の話から始まるのでヒアリングするのにはもってこいの状況になっている.

にもかかわらず,お客様の質問だけに回答して終わってしまう営業も多い.

質問に質問を返すのは失礼だが,より適切な回答をするために詳しく情報を聞くという態度は許されるはずだ.

いや,逆に
「お,よく聞いてきたな,出来るぞ,この営業」
となるはずだ.

そして,話をしているほうは本気で話をしていても,実は本当に思っていることは違うことだったりする.
それは人と話をしているうちに考えが整理されてくる状況と同じである.

人は考えていることを文字に起こしたり,人に話すことによって考えの整理をしていくものだから.

つまり,質問する側も文字に起こしている時点で少し整理しているのだ.
それに対して電話をするのだから,いきなり電話がかかってくるよりお互い話が整理されて商談も進みやすいはずなのだ.

展示会にはいろいろ準備に時間やお金がかかる.
ホームページは頭さえ使えば増やすこと出来る.

どっちが良いとは言えないが,ホームページは引き合いを獲得して,その後ヒアリングするのに話の上手・下手を軽減してくれるツールなのである.

なので,十分活用していないと感じている方はもう少しホームページでの集客を考えられた方がよい

 

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