CMS 導入のメリット

最終更新日: 公開日: 2021年12月

ホームページを制作する際にベタなHTMLで制作する方法とCMS(コンテンツマネジメントシステム)を使って製作する方法がある.

実をいうと企業サイトにちょっと前までは CMS を使うことにはあまり積極的ではなかった.それはページのリンク構造やレイアウトなどを自由に触れなくなるからだ.

CMS を使わないのは現実的でない

しかし,現在 CMS を利用せずにホームページを作成することは現実的でなくなっている.

昔は DreamWeaver などのソフトを使って,テンプレートやライブラリを利用すれば必要なページだけ追加していた.
この作り方ではページが増えた際にリンクを自分で作成する必要が出てくる.
メニューにリンクがあまりにも大量になってくるとリンクを張るためのページを作成する必要も出てくる.
いわゆる,1ページ,2ページと「ページ送りに出来るページ」が必要になってくる.

言い換えると,現在,一つのサイト内でもコンテンツの量が膨大になってきていて,ライブラリやテンプレートを使ってメニューを増やすことは限界になっているということである.

そこで CMS と静的ページの融合型なども出てくるが,この場合 CMS のサイト内検索機能に静的ページが適用されないので,サイト全体としては弊害がある.
ほぼ検索しないページだけ静的ページで作ればよく,現在,弊社のサイトも融合型になっている.
しかし,一からサイトをリニューアルする場合,わざわざ融合型を選択するメリットはほぼない

CMS を使うメリット

よく言われるのは

  • 記事だけ書けばよい.
  • レイアウトやリンク,メニューの追加などは考えなくてよい.
  • HTML や CSS などが分からなくてもホームページが書ける.

などだろう.

これは全く HTML を知らない素人にとってはとても素晴らしい話に聞こえるので実際,それをデザイン業者に言われれば採用しない理由はないぐらい,まともな話である.

しかし,ここにはよくよく考えないといけない弱点,欠点,デメリットもあることを忘れてはいけない.
それは,「独自CMSを使うことによるデメリット」のページで言及した.

CMS のデメリットは一旦おいておいて,CMS のメリットの話に戻す.

先ほど,ベタ書きでホームページを作る際には「ページ送りできるページ」を作る必要があると書いた.
(ページ送りとはページネーションという呼び方もするらしい.)
実はこれこそが CMS の本質ではないかと思っている.
例えば,CMS の中の一種であるブログシステムの一種である WordPress を例にとると,archive ページというのがある.
これは一覧ページを表しているが,実はこれこそが「ページ送りに出来るページ」である.
このシステムがあるからこそ,気にせず,100 でも 1000 でもページを追加していくことが出来る.
さらによく出来ていることにこの「ページ送りできるページ」はいろんな種類を作ることが出来る.

  • タグのページ
  • カテゴリのページ
  • 検索結果のページ
  • 年月のページ

ざっと上げるだけでも簡単にこれらの「ページ送り出来るページ」を作ることが出来る.

実際,タグページは tag.php を用意しない場合,archive.php を使って表示される.
他の種類の「ページ送り出来るページ」も同様で内容をカスタマイズしたい場合は,独自にファイルを作れば簡単に拡張できる仕掛けになっている.
最初にこの仕組みを考えた人はセンスがあると思う.

逆にいうとこの「ページ送り出来るページ」が自動的に出来ない静的ページでのページ追加はこの辺りまで考えないといけないという時点で非常に面倒くさいということが分かる.

CMS のメリットとは言えないものもある

「CMS メリット」で検索して出てくるページの中にも「本当に?」と思われる記述があるので,それに対しても考えてみたい.

デザインに統一性が出る

サイトのデザインに統一性が出るという人もいるようだ.

DreamWeaver などでテンプレートやライブラリを使った場合は簡単に統一性を出せるので,CMS ならではのメリットではない.

また,PHP などの CGI を使って,ページの最初の部分(ヘッダー)や最後の部分(フッター)をインクルード(include,挿入)している場合も簡単に統一性をだせる.

従って,CMS 利用のメリットではない.

分業体制がとれる

これは Git や Subversion などのバージョン管理システムを使えば,ベタ書きの HTML のサイトであっても複数人でサイトの改良を管理することが出来るので,CMS 特有のメリットというわけでもない.

確かに WordPress などで複数ユーザーを登録すれば,いろいろ制御できるので管理しやすい面もあるかもしれないが,別に CMS を使わなくても実現できる.

従って,これも CMS 利用のメリットとは言えない.

SEO 対策がとれる

これは全くそうとは言えない.

検索エンジン対策が自動的になされているとか書かれているサイトもあるが,全部の CMS がそうということはない.

WordPress を例にとっても,特に SEO 対策が自動的にされるわけではないので,順位が自動的に上がるわけでもない.

むしろ,loading="lazy" というタグを自動的に全ての img タグに挿入する機能などは害になるケースである.
ページの一枚目の画像はモバイル表示時に最初に表示されることもあるが,そんなことはお構いなしに問答無用で img タグに loading="lazy" をいれてしまう機能を 5.5 から取り入れている.

しかし,これだと PageSpeed Insights のスコアは下がることがある.

5.9 からは二枚目の画像から loading="lazy" にするつもりらしいが,それまでは SEO対策どころか,むしろ逆効果だ.

このようなことは常に起こりうる.つまり,CMS を使うからと言って,特に SEO 対策がとれるわけでもない.

SEO 対策をうたうプラグインなどもあるが,よくよく検討されることをお勧めする.
過去には有名なものでもおかしな動作をするプラグインもあった.
(リッチリザルト対応を自動で行おうとしておかしなページを表示してしまうものとか.)

それでも今や CMS を使わない理由は考えにくい

つまり,CMS にしたからといって,何でもできるわけではない.
ネットに出ている情報は自分で精査したほうが良い.根拠のないことを書いてあるサイトも多数ある.

しかし,ここまで書いてきたようにページ数が増えれば増えるほど CMS を使わない理由は考えにくい.

CMS のツールとしての本質は HTML が分かっていない素人がホームページを簡単に管理できるツールなのではなく,大量のページを効率よく管理するためのツールだということなのだ.

昔,ポータルサイトの運営をしていたことがあったが,その時は大量のコンテンツをデータベースで扱っていたので,様々なページを作って,検索エンジンの傾向を推測するのに使っていた.
これと同じことがポータルサイトでなくても CMS を使って大量のページを作ることで比較的簡単に出来るのだ.

ただし,この目的のためには出来るだけ簡単にいろいろシステムを変更できるようになっていないと扱いにくい.
そういう意味では WordPress はお勧めのブログシステムであり,コンテンツマネジメントシステム(CMS)であると言える.

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