【検索順位】ビッグワードとは
よく『「○○○○○○○」という単語でどうしても一位になれない.』というご相談を受ける.
SEO というとまず「一位になりたい」が目的になることは多いだろう.
そして,「○○○○○○○」で検索すると買い物サイトばかりが出てきて,そのもの自体を調べることが不可能なことがある.
そういう場合どう考えればよいのか?について書こう.
ロングテールとは恐竜の尻尾を表し,ショートヘッドは頭を表す.
ビッグワードとは
相談を受ける場合は当然競合の多い「○○○○○○○」はビッグワード(ビッグキーワード・ショートヘッドワード)であることが多い.(ビッグワードとは検索ボリューム(検索回数)の多い単語のこと.)
この単語の逆はロングテールワードといって,検索回数が少ないクエリー(単語)のことを指す.
ロングテールワードを狙うのがよいとされているが,そうかといってビッグワードは避けなければいけないということではない.
ビッグワードも狙えるなら狙うに越したことはないのである.
ただし,検索する人が多い,少ないを考えるより大事なことがある.
ビッグワードで探す人は何を知りたいか
いつも同じなのだが,そういう場合にどう考えるか?実際に検索する側の気持ちになって考えればよい.
「○○○○○○○」で検索した時に,amazon や楽天のサイト,企業の場合はモノタロウやミスミのサイトなどが表示されてしまい,困った場合の話だ.
買いたいとは思っているが,まず「○○○○○○○」がどういうものであるかを知らねば,何を買っていいかもわからない.
そういう時に自分ならどうするか?
一番簡単なのは
「○○○○○○○とは」と入れて検索することである.
実際,「○○○○○○○」と「○○○○○○○とは」の検索結果は全然違う.
これは考えてみれば当たり前のことで「とは」と入れている時点で「知らない」ということが前提になっているからだ.
「○○○○○○○」と検索する人はそもそも「○○○○○○○」のことを知っているので,後はどういうものがあるのか選択出来ればいいと思っているので,そういう買い物サイトの一覧画面が出ると考えると自然ではないだろうか?
どういう種類の「○○○○○○○」があるのか,画像などの一覧と共に見ることが出来れば満足するのだろう.
ビッグワードの種類を考える
また,買い物サイトの場合はビッグワードは商品を表す単語となるが,単純な買い物サイトでない場合,商品ではなく概念的な言葉で商品・サービスを説明することも考えられる.
例えば,「タッチパネル」というと商品名になるが「操作盤」となると概念に近い単語となる.
「操作盤」を探している人たちをターゲットにしたいなら「操作盤」の説明ページを作るべきだ.
これは Google で「操作盤」を検索した時の結果をみてもよく分かる.
Google で「タッチパネル」と検索した結果と見比べてみると一目瞭然である.タッチパネルの方は amazon とかクリックしてみると商品が一覧できるページが多い.
つまり,概念を探している人がその概念の範疇にどのような商品があるのかと探してもらいたい場合は概念を説明するページを作ればよいことになる.
工場で使う「タッチパネル」はつまり「操作盤」の進化したものとも考えられるので,このような状況になる.
「操作盤」というのは一々,カスタマイズされた専用品となることが多いので汎用商品化されにくいから商品として成立しえないのである.
ページで書いているテーマが概念・観念なのか,物質・モノなのかということは実は重要なことであり,それを念頭に書くと書かないでは検索エンジンの順位に相当影響することが分かる.
扱っているものが汎用品か専用品かというのは大変重要な問題なのである.
ここでいう専用品というのはカスタマイズ商品(特注商品)だけでなく,様々な受託業務も入る.
受託業務というのは基本的にお客様の要望に応じて仕事をするので物質やモノではない.こういうものは一覧で並べて表示出来ないのである.
汎用型商品ページを何とかしたい場合
ここまで書いてきていて分かるのは汎用型商品のページを書いて,その商品そのものを表す単語で上位表示を目指すのはその商品の知名度に応じて難しくなることは容易に理解できる.
なので,汎用型商品の場合,ページの書き方に工夫が必要になってくる.
初心者向けに「○○○○○○○」のページを書いているなら,検索者はどんな言葉を「○○○○○○○」の後ろにつけて検索するだろうかということを考える.
つまり「○○○○○○○」と検索して大量の商品画像の羅列ページが出て困ったので,何か別の方法で探すしかないというケースである.
質問をより具体化して質問し直す
通常,「○○○○○○○」をより具体化したクエリー(単語)に置き換えるはずである.
「センサー」で検索して多数出てきた場合,「光電センサー」「磁気センサー」「画像センサー」などと狭めていくことを指す.
商品もそのように細分化して書けば,そのような検索に対応できるし,これがロングテールのワードとなっていく.
これはビッグワードで勝負にならないのでロングテールワードで勝負するいわゆる定石である.
文字列や単語を付加する
知りたいものが全く分からない場合は「とは」が多いだろう.
仕組みが分からない場合「仕組み」「原理」なども考えられる.
扱っているメーカーを知りたい場合は「メーカー」と入れることもある.
そのように知りたいものに特化してページを作るのである.
そうすれば,読者は「どのように出来ているのか」「どういう会社が作っているのか」という知りたい情報を得ることが出来る.
検索言葉自体を具体化して文に近づける
「光電センサーでどんなものが検出できるのか?」という疑問がわいた場合,まず「光電センサー」と入れてみる.
それでも思ったものが出ない場合,「光電センサー 対象物」と入れる.
このような感じで段々具体化させていくと自分が本当に知りたかったものに行きつくことが出来る.
これを逆の立場から考える.
今,説明したいページは一体何を書いているのか?
これをクリアにすることがページを作る際に一番重要なことである.
書こうとしてる内容は検索されるのか?
突き詰めていくと誰も検索しないような情報を書いた場合は検索エンジンからのアクセスは全く期待できないことになる.
つまり,使い方が分からない情報を書いたページは永遠に検索されることもないということになる.
啓蒙型商品
折角,画期的な商品だとしても説明しないと使い方が分からない商品は啓蒙型商品(啓蒙的商品)といえるが,そのような商品は検索には向いていないのである.
例えば,弊社のサービスである「ページ閲覧解析機能」などはその典型的な例で,なくても誰も困らない,知らない状態では何とも思っていない機能である.
しかし,一度説明を受けて納得して使ってみるとこんなに便利なものはない.
啓蒙的商品として最もよく理解されやすいものの一つとして「カーナビ」があげられる.
「カーナビ」がない時代を知っている人は「カーナビ」がなくても日本一周したり,どこでも行っていた.
しかし,「カーナビ」がない時代に「カーナビ」を検索する人はいない.
カーナビという名詞はもちろんないので検索できないが,「自動で動く地図」?などで検索する人もいない.つまり,想像できないものは検索できないのである.
このようなものは検索されないので,こういうものをホームページに書きたい時は困った状態を書くしかない.
「車 ドライブ 喧嘩」
「ドライブ 地図 方向」
などとなる.
しかし,解決すると思っていないものをこのように検索する人もいない.
よって,カーナビがない時代に「困った状態」を直接書いても検索されることはないわけである.
こういう時は「車 旅行」「ドライブ 観光」などとちょっと別方向から原稿内容を書くしかない.
「神奈川県 ドライブ 観光」
などで検索する人がいた場合に目に留まるような内容で書くしかない.
これで『「ドライブ」して「観光」する人が簡単に目的地までいけますよ.』というコンテンツにするわけだ.
そうすれば本来の目的とはちょっと斜め上?の方向からアクセスを獲得することが出来るかもしれない.
ただし,これは横入りのような状態になるので検索エンジンからすると微妙なところになるが,それでもこのように現時点で検索されそうな単語を使ってコンテンツを書く以外にない.
このようなことが出来ない場合はやはり「メール配信」など能動的に読者に訴えるしか方法はない.
直販営業をしていて,啓蒙型商品を扱っている会社が利益率が高くなるのは当然のことと言える.
(啓蒙型商品は基本的に利益率が高くなるということもあるが,直販でないと説明できないので売りにくいということがいえる.)
この辺りの事は「プッシュ型広告とプル型広告の違い」にも書いているので見ていただくと参考になるだろう.
既知の商品
それに対して既に存在していることが広く知られている商品の場合はホームページに向いている.
その商品の弱点が多く知られている場合にその弱点を克服するような商品の場合は特に良い.
「○○○○○○○ ダメ」
「○○○○○○○ 壊れる」
「○○○○○○○ 弱い」
などと弱点の言葉と一緒に検索される可能性が高いからである.
この辺りは「心に触れるホームページをつくる」でも言及しているのでご覧いただければと思う.
逆にいうとこのようなコンセプトがない既存商品と差別化できない商品の場合は先ほどの「ビッグワード」で上位を目指すしかない上に,上位に来たとしても,そのような検索をする人はまだ何かに困っているという状態ではないので,すぐ購入に繋がる可能性は低いとも言える.
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