営業のアウトソーシングとは

最終更新日: 公開日: 2022年06月

最近,お客様のホームページでも弊社のホームページでもフォームアタックと言われる問い合わせフォームへの営業が多い.
そして,そのフォームアタックで何を営業しているかというと「フォームアタックの営業」という自己完結型になっていたりすることも多い.
フォームアタックはある意味,見込み顧客を見つけるための最初の絨毯爆撃的な営業であり,この部分は一番面倒な部分でもあるので「アウトソーシング」しましょう,という論理に繋がっている.

このお客様からの問い合わせを受けるためのフォームに営業をするというのは普通に考えると「そんな引き合いはいらん」と受け側の会社を怒らせるだけだと思うが,今のところ一向に減る気配はない.
それはなぜかと考えるとやはり一定数売れるのだろう.

  • 何百に一回でも営業に反応する人がいる
  • そもそも自動配信したり,コストの低いバイトにやらせているのでコストがかからない
  • 有名な会社でもないし,多少のスパム行為を行っても自社ブランドは傷つかない.

などといろいろ理由はあるだろう.

営業をアウトソーシングすること

見込み顧客獲得のためのアウトソーシング

自動で営業するフォームアタック

やはり継続して長く事業をやっていこうとすると少しでもブランド価値を下げることはしたくない.
実際,お客様でこの何回も来るフォームアタックに怒り心頭の人も結構いる.

つまり本当に大きく事業を育てていく気なら,大半の知らない人々を怒らせる行為はやめたほうがいい.

人が電話する営業代行

アウトソーシングの場合,単価いくらで受けるだけなので受けた方も発注側のブランドのことなんて,考えているはずもない.
数をこなせばいいだけだ.
失敗したとしても連絡を取った事実があればカウントが増える,つまり料金が発生する.

その会社のことを何もしらない人にほとんど知らない人(アウトソーシング業者)がまともな説明を出来るはずもない.

もしも,話を聞いてくれる人がいたとして,少し質問したら「それは改めて別の人間が電話します.」と言われることになる.
この問答で平常心を保てる人は余程人間が出来ている.

自分から話しかけていったのに話を膨らませようと質問したら途端にはぐらかされる,これほど人を食った行為はない.

これも本当に大きく事業を育てていく気なら,大半の知らない人々を怒らせる行為はやめたほうがいい.

見込み顧客獲得のための営業

自動電話などの方法もあるようだが,どれをとってもしっかり知らない人やものに営業を受けることほど失礼なことはない.
代行じゃなく,自社の営業の場合でも自社商品やサービスを知らない営業がいる.

こういうのは営業支援システムを使う以前の問題であり,会社の姿勢を問われるべきことである.

営業のスキルを磨くとか見込み客を集めるより以前に勉強することこそ,まず必要なことである.

実際の販売に関してのアウトソーシング

これは昔からある販売方法である.
商社や代理店などがまさにそれに当たる.

特化することによる強み

ある程度の専門家になる

営業に特化するとよりお客様に寄り添えるというメリットがあるので,販売商品への理解や業界全体の理解さえあれば,顧客への信頼感は得られやすい.

取扱商品が増えれば増えるほど,お客様へ提案出来ることが増えるので,「何でもこの人に聞けばいいや」ともなりやすい.
一度そういう人が出来てしまうと他の人が割り込んで営業することは至難の業になる.
これはほぼコンサルタントといってもよい営業となり,強いと言えば強い.

商品毎に様々な人に相談しなくてよい

何か問題があった時に製造元とやり取りするよりは一人の販売者にクレームをつけて対応してもらったほうが楽だというのもある.
新しく商品やサービスを購入した際に当然,質問が出てくるが,その際新しい人に連絡を取らないといけないというのは億劫になるものである.
どういう人か分からない人にクレームをつけるというのはやはり気苦労があるものだ.

そうしたことから,このような営業のアウトソーシングは古来から引き続き行われている.

商社や代理店のデメリットは?

このように書くと販売を他社に委ねることはメリットしかないように思えるが,実はいいことばかりでもない.

販売側と開発・製造側の綱引きがここには存在する.
力関係で強い方の言うことを聞くことになる.

販売を他社に委ねていると販売力が強い会社に対しては段々言いなり状態の下請けになってしまう.
それでも売り上げが上がればよいという考え方もある.
しかし,あまりに販売を委ねてしまうと使う側のお客様の気持ちから離れていってしまい,何のためにこの機能がいるのかとか根本的なその商品・サービスの存在意義が分からなくなってしまうのだ.

つまり,元々お客様向けに作っていたものが販売店向けの作りになってしまい,最終的にはお客様のことを理解しないで商品を作り続けることになる.
販売店側がうまくお客様の状況を伝えられていればよいが,そうでない場合,明後日の方向に商品開発が進んでいくことになる.

直販営業すること

営業をアウトソーシングしないで直接売ることを「直販営業」という.
お客様の声を集約しつつ,先んじて商品を開発するには「直販営業」に越したことはないが,営業を抱えるというのはなかなかコストがかかることで販売する商品が多数あるメーカーでないと無駄な時間が増えていく.

直販営業の弱点

商品数が少ない場合

つまり,お客様のところに電話をしたり,訪問をした場合に一つの商品しかないとその商品が合わないと分かった時点で終わってしまう.
話が膨らまないのでどうしようもない.
商品数が少ないうちは直販営業は非常に苦労する.

見込み客数が少ない場合

また商品数が少ないと当然お客様の数も少なくなるので,ついでに近くによるということもできなくなる.
この弱点も訪問営業ではなく,電話営業やオンラインでの対面販売などを考えれば効率よく営業が出来るようになる.

まとめると

  • お客様の意見を吸い上げる営業は出来るだけ自社で行ったほうが商品・サービスの開発には有利
  • ブランドを確立させる上では自社の商品や業界について詳しい営業を育てる必要がある

ということで,やはり営業のアウトソーシングは全体としてはお勧めしにくい,という結論になる.

とはいっても営業はしたいが売れるか売れないか分からない営業は増やしにくいという場合は一部を代理店にしつつ,ネットでの商品紹介やオンラインでの営業を進めていけばよいだろう.

 

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