名刺の写真を綺麗に撮る方法
弊社で今回,完全にオリジナルの名刺読み取りシステムを作成してみました.
今,使っている Macbook には M4 というチップが載っていて,機械学習関連のライブラリが高速に動くようになっているので高速に動くのだが,Mac でなく,また GPU が載っていない普通のサーバーでは実行スピードがかなり遅い.
機械学習処理のスピードだけでなく,画像処理のスピードも当然ながら遅い.
名刺読み取りソフトでは画像の前処理がとても重要で,明暗やシャープネス,輪郭,傾きなどの処理を加えるとそのようなチップの載っていないサーバーでは致命的に遅くなって使えない.

このままでは完全オリジナルとしてのサービスは諦めるしかないなと考えていたところ,ふと以前に見つけたアプリを思い出した.
これを使うと画像処理はこのアプリに任せられるので文字認識部分だけを動かすことが出来るようになり,かなり高速化できた.
それがスマホのアプリである Microsoft Lens である.
Microsoft Lens
このソフトたまたま以前に見つけていて,使った時にすごいなと感心していたが,長らくその存在を忘れていた.
今回,名刺読み取りソフトの前処理として使ってみると想像以上に良い動きをしていたので,紹介します.
iPhone の場合は
Android の場合は
名刺読み取りソフトの前処理として十分
枠で切り出してくれるだけでなく,斜めから撮った時に台形とか,もっと変な形になるが,それでもしっかり補正して真っ直ぐに整えてくれる.
なので,結構適当に写真をとってもスキャナーで撮ったように電子化できるのである.
一度やってみるとわかるが,本当に綺麗に長方形にして,ほぼ名刺だけを切り抜いた状態にしてくれる.
ロゴとかイラストとか,陰があると名刺読み取りの難易度は上がるのだが,それの除去までは現時点ではやってくれない.
しかし,ロゴはどうにもならないが,陰にならないように照明を考えて撮影すれば,そこはなんとかできる.
名刺スキャナーは不要に
正直なところ,このアプリがあれば,名刺スキャナーは不要なのではないかと思う.
スキャナーはあればあったで便利ではあるが,営業マン一人一人に用意するとコストだけでなく,おく場所も邪魔になる.
しかし,スマホが代わりになるのであれば,デバイスを用意する必要もなく,しかも誰でもいつでもスキャンすることができる.
実際,私も ScanSnap iX100 というモバイルスキャナーを持っていて,場所を取らずに書類をスキャンできるので重宝している.
(ちなみに名刺の読み取りもできるが,私は名刺読み取りには使っていない.)
Microsoft Lens の使い方
展示会や営業が終わった後にバンバンこのアプリを使って,写真を撮って残しておき,事務所に戻ってから一気に名刺読み取りシステムに読み込ませれば短期間に名刺の電子化が可能になる.