営業へのアドバイス,営業会議でやっていませんか?
訪問から戻った営業マンがそのまま自分の席で日報を書いている.上司は「お疲れ」と声をかけるだけでどこで何があったのかは次の営業会議まで誰も聞かない.
そして週明けの会議で上司はその案件を思い出したように全員の前で問い詰める.「なぜあの商談は決まらないんだ」.他のメンバーは自分には関係のない話を黙って聞いている.
個々の営業への詰めやアドバイスを全員が集まる営業会議でまとめてやろうとしている会社は多い.しかし個々の営業を伸ばすアドバイスは会議室ではほとんど効果がない.
別の記事「営業会議で報告ばかりしていませんか?」では全員で集まる会議は全体の数字を見て次の動きを決める場だと書いた.ここではそれとは別に一人一人の営業をどう詰め,いつアドバイスするのかについて考えてみる.
個々の営業へのアドバイスはマンツーマンが効果的
全体会議で個人を詰めても時間の無駄になる
全員が集まる会議で一人の営業の個別案件を詰めても他のメンバーにとっては関係のない話である.一人あたり数分をかければそれだけで会議は終わってしまう.
人前での詰めは本音を隠させる
大勢の前で詰められると人は自分を守るようになる.うまくいっていない案件は報告から消え,順調な案件だけが語られるようになる.
一対一であればその営業の案件だけに集中でき,本人も本音を出しやすい.個々の営業を伸ばすならマンツーマンに勝る方法はない.
アドバイスのタイミングは記憶が新しいうちに
マンツーマンのアドバイスはタイミングが命である.週に一度の会議まで待つのではなく記憶が新しいうちに短くてよいから繰り返す.
訪問から帰社したとき
訪問の直後は相手の反応も自分の手応えも最も鮮明に覚えている.帰社したときに「どうだった」と一言聞くだけでその日のうちに次の一手を決められる.
訪問の前日,あるいは当日の朝
訪問の前には「今日は何をしに行くのか」「何を聞いてくるのか」を確認する.目的をはっきりさせてから送り出せば訪問の質は大きく変わる.
一日の終わりに
その日の動きを振り返り,明日どう動くかを短く確認する.毎日の積み重ねが週に一度の長い詰めよりも人を育てる.
マンツーマンで詰めるべきこと
一対一で確認するのは訪問の「件数」ではなく一つ一つの訪問の「中身」である.
何のために訪問するのか,したのか
訪問には本来必ず目的があるはずである.見積を提示するため.決裁者に会うため.前回の宿題への回答を持っていくため.
一方で「近くまで来たので寄りました」「しばらく行っていなかったので顔を出しました」という訪問もある.こうした訪問自体が悪いわけではない.顔を出し続けて関係をつないでいくことも営業の仕事のうちである.
問題は寄った先で何を話したのかである.新製品を紹介する.「最近こういうことで困っていませんか」と問いかけてみる.こうした話題を一つも持たずにただ顔を出して帰ってくるだけでは注文が出るのを待つだけの御用聞きと変わらない.
以前の記事「営業スキルとは何か?」でも書いたとおり新製品の話題は売る側にとっても買う側にとっても自然な会話のきっかけになる.「なぜこの商品を出したのか」を話せば相手の困りごとを聞き出す入り口が開き,そこから提案につながっていく.訪問や連絡をコツコツと続けていくにもそのたびに何らかの話題が必要であり,別の記事「営業力を上げれば売上が上がると思っていませんか?」で書いたとおりその話題として最も簡単なのが新製品の紹介である.つまりふらっと立ち寄る訪問にも「きっかけを作る」「困りごとを聞き出す」という目的を持たせることができる.
目的は達成されたのか
目的がはっきりしていれば訪問の結果を判定できる.見積は提示できたのか.決裁者には会えたのか.顔を出しに行ったのなら新しい話題を出して困りごとの一つも聞き出せたのか.
訪問の評価は「行ったかどうか」ではなく「目的を達成できたかどうか」で測る.達成できていれば商談は一歩前へ進んでいる.次の目的を決めて次の訪問に向かえばよい.
達成できなかったのならなぜできなかったのか
問題は達成できなかった場合である.ここを「引き続き頑張ります」で流してしまうと次の訪問も同じ結果に終わる.
- 会えなかったのならなぜ会えなかったのか.アポの取り方に問題はなかったのか
- 会えたのに話が進まなかったのなら引っかかっているのは価格なのか,時期なのか,競合なのか
- そもそも話していた相手に決める権限はあったのか
なぜ達成できなかったのかを突き詰めると次にやるべきことが見えてくる.価格が原因なら見積の構成を考え直す.決裁権が原因なら決裁者に会う方法を考える.時期が原因なら追いかける時期を決めて一旦引く.
次に何をするのか
目的・結果・原因まで詰めたら最後に「では次にどうするか」を決める.次の訪問の目的が決まり,いつまでに何をするかが決まって一件のアドバイスは完結する.
「詰める」とは人を責めることではない
なぜ達成できなかったのかを詰める目的は犯人探しではなく次の一手を決めることである.原因さえ分かれば対策は打てるし,その対策は本人一人で考えるより経験のある上司と一緒に考えた方が早くて確実である.
マンツーマンの時間は営業マンを査定する場ではなく一緒に次の一手を考える場である.この前提が伝わっていれば「達成できませんでした」という報告も隠さずに出せるようになる.
中身を詰めるには日頃の記録が必要になる
とはいえ帰社時や前日にマンツーマンで詰めようとしても経緯の記録が何もなければ返ってくるのは記憶頼みの説明である.上司もその顧客とどこまで話が進んでいたのかを覚えていない.
短い時間で的確にアドバイスするには顧客ごとの経緯がすぐに引ける状態になっている必要がある.
レクタスの営業支援システムなら短時間の詰めがしやすくなる
レクタスの営業支援システムは日々の営業活動を顧客ごとに記録し,すぐに引き出せることを前提に作られている.
訪問の目的と結果が顧客ごとに時系列で残る
登録された顧客を一覧から選び,訪問の内容を一言残すだけで記録がその顧客に紐づいて時系列に蓄積されていく.何のために訪問し,結果はどうだったのか,次に何をする予定なのかが顧客ごとにまとまって見えるようになる.
スマホの音声入力で帰社前に記録できる
スマホの画面に対応しているため訪問直後に外出先から音声入力で記録できる.帰社したときには記録が残っているので上司はそれを見ながらすぐにアドバイスできる.
上司はいつでも経緯を確認でき,短い時間で詰められる
記録は入力された時点で共有される.上司は前日でも帰社時でもその顧客の経緯を確認したうえで「なぜ達成できなかったのか」「次にどうするか」だけを短く詰められるようになる.
まとめ
個々の営業への詰めやアドバイスは全員が集まる営業会議には向かない.人前での詰めは本音を隠させ,他のメンバーには関係のない時間になるからである.
一人一人を伸ばすアドバイスはマンツーマンで訪問の前日や帰社したときなど記憶が新しいうちに行うのが効果的である.そこで詰めるのは何のために訪問したのか,目的は達成されたのか,達成できなかったのならなぜか,次に何をするのかである.ただし詰める相手は原因であって人ではない.
そして短い時間で的確に詰めるには日頃の記録が要る.レクタスの営業支援システムなら顧客を選んで一言残すだけで訪問の目的と結果が蓄積され,上司はそれを見ながら短い時間で個々の営業を伸ばすアドバイスができるようになる.
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