営業マンが辞めると顧客まで失う会社の共通点
営業マンが辞めたあと,その人が担当していた顧客からの注文まで減っていき,気づいたときには他社に切り替えられていた.こうした経験のある会社は少なくない.
顧客は,商品や価格に不満があって離れたとは限らない.担当者が代わったことでこれまでの話が通じなくなり,会社への信頼を失って離れていくことが多い.そして,営業マンの退職と一緒に顧客まで失ってしまう会社には,共通した特徴がある.
ここでは,営業マンが辞めたあとに顧客が離れていく流れと,そうなってしまう会社の共通点,顧客との関係を会社に残す方法について考えてみる.
営業マンが辞めたあと,顧客が離れていく流れ
顧客は,担当者が辞めた瞬間に離れるわけではない.退職のあと,次のような流れで少しずつ信頼が崩れていく.
顧客との経緯が誰にも分からなくなる
営業マンが辞めた時点で,どの顧客とどんな話が進んでいて,何を約束していたのかが分からなくなる.会社に残っているのは,顧客の名前と売上の数字だけである.
どんな要望を聞いていたのか,どんな条件で折り合ってきたのか,次に何をする約束だったのか.関係の中身にあたる部分は,本人と一緒に会社から消えてしまう.
後任が一から聞き直して,信頼が崩れ始める
経緯が分からないまま,後任は挨拶回りに出ることになる.これまでの取引の内容も,過去にあったトラブルも知らないため,顧客に一から聞き直すしかない.
顧客からすれば,長年かけて前の担当者に伝えてきたことが,会社には何も残っていなかったと知らされるようなものである.前任と約束していた対応が果たされず,「そういう話は聞いていません」と言われることもある.一つ一つは小さなことでも,積み重なれば「担当者が代わると話が通じなくなる会社」という評価になっていく.
担当者の交代が,取引を見直すきっかけになる
話が通じなくなった顧客にとって,担当者の交代は取引を見直すちょうどよい機会になる.競合他社も,担当者が辞めたタイミングを狙って営業をかけてくる.
商品や価格に大きな不満がなくても,「前の担当者だから頼んでいた」という仕事は,その人がいなくなれば他社に流れていく.こうして,営業マンの退職から数ヶ月遅れて,顧客が離れていく.
営業マンと一緒に顧客まで失う会社の共通点
同じように営業マンが辞めても,顧客が離れる会社と離れない会社がある.顧客まで失ってしまう会社には,次のような共通点がある.
顧客情報が営業マン個人に預けられている
会社としての顧客一覧がなく,名刺は個人の机に,やり取りの記録は個人のメールと手帳に,経緯は本人の頭の中にある.会社は顧客を管理しているつもりでも,実際には営業マン個人に預けているだけである.
この状態では,本人が辞めた時点で,顧客との関係に関する情報はほとんど会社に残らない.
会社が売上の数字しか見ていない
会議で問われるのは今月の数字だけで,どの顧客とどんな話が進んでいるのかは誰も聞かない.数字さえ出ていれば,過程は本人任せになっている.
過程を見ていない会社は,営業マンが辞めるときになって初めて,その人が何をしていたのか分からないことに気づく.
顧客との接点が担当者一人に集中している
上司も他の社員も,その顧客と会ったことがなく,顔も知らない.顧客から見れば,会社と付き合っているのではなく,担当者個人と付き合っている状態である.
接点が一人に集中しているほど,その一人が抜けたときに関係を支えるものがなくなる.
引き継ぎが退職前の数週間だけで行われる
日頃から記録を残す仕組みがないため,引き継ぎは退職が決まってから始まる.慌てて引き継ぎ資料を作っても,何年分もの経緯が数週間でまとまるはずがなく,結局は名刺の束と口頭だけの引き継ぎになる.
引き継ぎの質は,退職前の数週間ではなく,日頃の記録で決まっている.
顧客との関係を会社に残すには
顧客が離れていく原因をたどると,営業マン本人ではなく,関係の中身が個人の記憶にしかなかったという仕組みの問題に行き着く.個人の記憶を会社の記録に変えることが,対策の中心になる.
顧客の一覧を会社として持つ
まず,どの会社の誰と取引があるのかという一覧を,個人の名刺や記憶ではなく,会社のものとして持つ.すべてはここから始まる.
対応の経緯を顧客ごとに記録する
次に,日々のやり取りを顧客に紐づけて記録していく.例えば,次のような情報である.
- 商談で聞いた要望や顧客の反応
- 提示した見積や折り合った条件
- 約束した対応と次回の予定
日付順の日報だけでは,あとから顧客ごとの経緯を追うのは難しい.この顧客とどこまで話が進んでいるのかが,本人以外にも分かるように,顧客を軸に記録を残すことが重要である.
引き継ぎは記録を読むことから始める
顧客ごとの記録が残っていれば,後任は着任してから記録を読み,経緯を分かったうえで顧客を訪問できる.顧客に同じ質問をする必要はなく,前任との話の続きから始められる.
顧客にとって,担当者が代わっても話が通じる会社は,安心して付き合いを続けられる会社である.
レクタスの営業支援システムなら顧客との関係を会社に残せる
顧客ごとに記録を残す仕組みは,Excelでも作ることはできる.ただ,入力に手間がかかる仕組みは,忙しい営業マンほど使わなくなり,結局は個人の記憶に戻ってしまう.
レクタスの営業支援システムは,顧客との関係を会社の財産として残すことを前提に作られている.
対応の経緯が顧客ごとに時系列で残る
登録された顧客を一覧から選んで,対応した内容を一言残すだけで,記録がその顧客に紐づいて時系列に蓄積されていく.商談の内容,約束した対応,次回の予定が,顧客ごとにまとまって見えるようになる.
スマホの音声入力で,記録の手間は小さい
スマホの画面に対応しているため,訪問直後に外出先から音声入力で記録できる.一件あたり数分もかからず,日頃の記録として無理なく続けられる.
担当者が代わっても,話の続きから営業できる
顧客ごとの経緯が蓄積されていれば,担当者が退職しても,後任は記録を読んで状況を把握したうえで顧客と会える.顧客に一から聞き直すことなく,前任との話の続きから営業を始められる.
退職が決まってから慌てて引き継ぎ資料を作る必要もない.日々の記録が,そのまま引き継ぎ資料になっている.
まとめ
営業マンが辞めると顧客まで失う会社に共通しているのは,顧客との関係が営業マン個人に預けられたままになっていることである.経緯が会社に残っていないため,後任は顧客に一から聞き直すことになり,信頼が崩れ,担当者の交代が取引を見直すきっかけになってしまう.
顧客が離れる原因は,後任の力不足ではなく,信頼を引き継ぐための記録が会社にないことにある.日頃から対応の経緯を顧客ごとに残しておけば,担当者が代わっても,会社と顧客の関係は続いていく.
レクタスの営業支援システムなら,顧客を選んで一言残すだけで,顧客との経緯が会社に蓄積されていく.営業マン個人の記憶に預けてきた顧客との関係を,会社の財産に変えることができる.
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