Salesforceへの入力が面倒になる理由と手間を減らす順番
「Salesforce への入力が面倒だ」という声は現場から必ず出る.そして多くの場合その感覚は正しい.入力に時間がかかっているのは事実だからである.
ただ面倒の中身はひとつではない.埋める欄が多いという話と,同じことを二度書かされているという話と,入力しても自分には何も返ってこないという話は別のものだ.原因が違えば効く手も違う.順番を間違えると,入力支援の道具を足したのに手間は減らないということが起きる.
なおここでは Salesforce を例にとるが,起きていること自体はSFA全般に共通する.原因の切り分け方もそのまま使える.
入力が面倒になる四つの原因
埋める欄が多い
いちばん素直な理由である.Salesforce の項目は管理者が自由に増やせる設計になっている.現場が使う項目と管理側が集計したい項目の両方を並べていくと,商談を一件登録するための画面はどこまでも長くなる.一件三分の入力は一日五件で十五分,週では一時間を超える.この時間を毎週差し出せる営業は多くない.
同じことを二度書いている
商談に書いた内容を日報にもう一度書く.メールで送った内容を活動履歴にも貼る.こうした二度手間は項目数には表れないが体感の面倒さを大きくする.どこか一箇所に書けば済む状態になっていないと,入力は何度でも後回しにされる.
いつ入力するのかが決まっていない
一日の終わりにまとめて入力する運用にすると,訪問から数時間経ってから思い出して書くことになる.思い出す作業が加わるぶん時間はかかり,中身も薄くなる.面倒さの一部は入力そのものではなく思い出すことにある.
入力しても自分に返ってこない
入力した内容が翌日の自分の役に立つなら手は動く.前回何を話したか,次にいつ連絡するのか,それが一覧で出てくるなら入力は自分のためになる.出てこないなら入力は提出物であり,提出物は締め切りの直前まで手がつかない.
手間を減らす順番
道具を足すのは最後でよい.先にやることがある.
一.使っていない項目を画面から外す
いちばん効く.入力を求めている項目のうち,実際に読まれている項目がどれだけあるかを数えてみるとよい.半年間一度も参照されていない項目は外して構わない.集計のために残したい項目があるなら,入力を求める人と求めない人を分ければよい.全員に全部を求めるから止まる.
二.会話の中身を選択肢に落とさない
入力を楽にする方法として,自由記述をやめて選択式に置き換えるという手がある.たしかに入力は速くなる.ただこれは後で使えない記録を量産する方法でもある.
選択肢から選んだ記録に残るのは「訪問」「電話」といった種別だけである.何を話し,相手が何と言い,次に何をするのかは一つも残らない.入力率は上がるのに引き継げない,という状態はここから生まれる.
線引きははっきりしている.商談の状態や次のアクションの種別のように,集計のために決まった値が要るものは選択式でよい.会話の中身は自由記述でしか残らない.
だから手間を減らすなら,書く量を削るのではなく書く手段のほうを変える.次がその話である.
三.思い出す前に入れる
訪問直後の車内や駅のホームで,記憶が新しいうちに入れてしまう.文字を打つのが面倒なら声で入れる方法もある.音声入力を使った具体的なやり方は「営業日報を10分〜20分で終わらせる方法」に書いた.入力の面倒さの半分は「後で思い出す」ことに使われている.
打ち合わせや通話を録音しているなら,その録音をそのまま渡してしまう手もある.レクタスの営業支援システムには録音から文字起こしと要約までを行う機能があり,19分の録音がおよそ3分で文字になる.要約は画面で確認して直してから記録に入れる.詳しくは「商談の録音を文字起こしして要約する」にまとめた.
四.日報と商談記録を一本にする
同じ内容を二箇所に書いている状態は必ず解消する.顧客ごとに記録を残せば,日付で並べ替えたものがそのまま日報になる.二度書きを残したまま入力支援の道具を入れても,二度手間が速くなるだけである.Excel での日報管理から動けていない場合は「営業日報をExcelで管理 〜 その限界と営業情報を共有・活用する仕組み」も参考にしてほしい.
五.書いたものが翌朝の自分に連絡されるようにする
商談の記録には必ず「次にやること」が出てくる.「二日後までに見積書を出す」「一週間以内に実験結果を連絡する」といったものだ.これを日付といっしょに記録へ書いておく.
するとその日の朝に「今日は見積書を出す日です」と自分あてに知らせが届く.手帳に書き写す手間も,思い出す手間もいらない.商談の記録を書いた時点で,予定の登録まで終わっている.
もう一つは顧客ごとに記録が積み上がることである.次に訪問する前にその顧客を開けば,前回何を話し何を約束したかがそのまま並んでいる.
この二つがあると入力は上に出す提出物ではなく自分の明日の段取りになる.逆にこれがないとどれだけ入力を楽にしても続かない.書いた本人に何も戻らないからだ.
入力支援の道具を足す前に確かめること
自動入力や文字起こしの道具は増えている.便利なものも多い.ただ導入する前に一度確かめておきたいことがある.その道具は「埋める欄が多い」という原因に効くのか,それとも「打つのが遅い」という原因に効くのか.
欄が多いことが原因なら,打つ速さを上げても埋める項目の数は変わらない.自動で埋まったように見えても,中身が薄い記録が量産されるだけということも起きる.先に項目を減らしておけば,そもそも道具が要らなくなる場合もある.
この見方は自分のところの道具にも当てはまる.先に触れた文字起こしは「打つのが遅い」ではなく「後で思い出す」に効く道具であって,欄の多さには何もしない.どの原因に当てる道具なのかを見てから選べばよい.
入力以外の「使いにくさ」も混ざっていることがある
現場が面倒だと言っているとき,入力そのものではなく入力画面にたどり着くまでの手数を指していることがある.会社を選んでからでないと担当者に行けない,目的の画面まで何度もクリックする,といった部分は入力の効率化では解消しない.どこまでが設定で直りどこからが製品の設計なのかは「Salesforceが「使いにくい」と言われる理由と対策」で切り分けている.
レクタスは入力量ではなく返りの側から設計している
レクタスの営業支援システムは入力した内容がその人自身に返ってくることを前提に作っている.顧客ごとに記録が積み上がり,次にいつ何をするかが一覧で出る.入力は報告のためではなく自分の段取りのために行うものになる.
もうひとつ違う点がある.レクタスは「自社のページを熱心に読んでいる人」を営業のきっかけにするので,入力が滞っている期間でも次に声をかけるべき相手は出てくる.入力量がそのまま営業の量に直結しないぶん,現場に入力を強く求めなくて済む.
まずは入力ページの入力欄の個数を数えてみてほしい
入力が面倒だという相談を受けたときに最初に見るのは入力ページである.商談を一件登録するのに入力欄がいくつあるかを数えるだけで,やる気の問題ではないことはたいてい分かる.
ご提案とお見積りの段階では費用は発生しない.導入期間の目安は約2ヶ月,最短2週間で,無料でお試しいただける.進め方は支援の流れのページにまとめている.
Salesforceの入力に関するFAQ
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