企業の営業を仕組み化する方法

更新日: 公開日: 2026/08

ここで企業というのは1対1での販売を行なっているすべての企業を指している.
B2B製造業は言うに及ばず,お客様の記録を残している,もしくは残した方が良いサービスができる全ての企業である.
B2B製造業でも販売を完全に商社に委ねている企業は当てはまらない.
「生殺与奪の権を他人に握らせるな」という鬼滅の刃で有名なセリフがあるが,生殺与奪の権を他社に握らせてしまっている企業は対象外である.
逆にメガネを販売しているB2C企業でも顧客カードを作っている「イワキメガネ」などは対象企業となる.
不動産やリフォームなどのB2C企業でも顧客を識別して営業している会社も対象となる.

顧客ごとの営業情報を残し,共有し,次の行動に活かす営業の仕組み

営業担当者が頑張っているのに売上が安定しない.担当者ごとに見積の出し方やフォローの時期が違い,顧客とのやり取りも個人のメールや記憶に残ったままになっている.中小企業の営業ではこうした状態が珍しくない.

営業を仕組み化することは SFA を導入することだと思われがちである.しかし本当に必要なのは,ツールを増やすことよりも顧客ごとの情報を残し,共有し,次の行動に使える流れをつくることである.営業の成果を個人の力量だけに頼らず,会社の知識として積み上げるための考え方を整理する.

営業の問題を,一つずつではなく情報の流れとして見る

売上が伸びないとき,「営業力が足りない」「新規客が少ない」と考えがちである.けれども実際には,必要な情報が必要な人に届かず,せっかくの商談や見積の機会が次の行動につながっていないことが多い.

売上が伸びない原因は営業ではなく情報にあるで触れたように,顧客情報は集めるだけでは価値にならない.「誰が」「いつ」「どの顧客に」「何をするか」を決められる状態にして,初めて営業に活きる.

残す 〜 営業日報を顧客ごとの記録にする

まず必要なのは,面談・電話・メール・展示会での会話を顧客ごとに残すことである.日報を上司への報告だけにすると,書く側も読む側も負担になり,情報は次の営業に活かされない.

営業日報を10分〜20分で終わらせる方法のように,その日の出来事を短く記録し,顧客の履歴に集めていく.Excelでの管理が苦しくなってきた場合は営業日報をExcelで管理する限界も見直しの目安になる.大切なのは長い文章ではなく,次に担当する人が判断できる情報を残すことである.

共有する 〜 担当者が替わっても経緯を失わない

顧客との関係が担当者個人に閉じていると,休職・異動・退職のたびに営業が止まる.担当者が変わっても,過去の提案,困りごと,約束した次の連絡時期が分かれば,顧客に同じ説明を求めずに済む.

営業マンが辞めると顧客まで失う会社の共通点や,営業の属人化を防ぐ中小企業の顧客管理で扱っているように,顧客情報を会社の資産として扱うことが,継続的な営業の土台になる.

使う 〜 失注・会議・見積後の行動を変える

記録した情報は眺めるためのものではない.失注理由を振り返って提案の型を直す,営業会議を報告の場ではなく次の一手を決める場にする,見積後に放置している案件へ優先して連絡する.こうした使い方をして初めて情報は売上につながる.

具体的には,なぜ営業は同じ失敗を繰り返すのか営業会議で報告ばかりしていませんか?見積を出した後,放置していませんか?を順に確認すると,自社で止まりやすい場所を見つけやすい.

SFAを,入力させるだけの道具にしない

SFAやCRMが定着しない理由は,現場のやる気だけではない.入力項目が多すぎる,入力しても誰も見ない,画面を開く手間に対して自分に戻る価値が少ない.この状態では,どんな高機能なツールでも続かない.

SFA・MAツールが「使いにくい」と言われる理由Salesforceが定着しない理由も参考に,まずは「次の行動を決めるために必要な項目」に絞る.入力した人自身が過去の履歴をすぐ確認でき,チームもフォロー漏れに気付ける運用なら,記録は日常の仕事に根付いていく.

ホームページの閲覧も,次のフォローを決める情報になる

すでに名刺交換や問い合わせのあった会社が,どのサービスページを見直しているかは,関心の変化を知る手がかりになる.営業活動の記録とホームページの閲覧を別々にせず,ホームページ閲覧の分析も合わせて見れば,連絡する優先順位や話す内容を考えやすくなる.

まず確認したい5項目

  1. 顧客ごとに面談・電話・メールの経緯を残せているか
  2. 日報に書かれた情報が顧客の履歴として蓄積されているか
  3. 担当者以外でも次にすべき対応を判断できるか
  4. 失注理由や見積後の状況,次の提案に活かせているか
  5. ホームページの再訪など関心の変化をフォローに結び付けられているか

すべてを一度に変える必要はない.最も情報が止まりやすい一か所を見つけ,記録・共有・活用の流れを一つずつつなぐことから始めるとよい.

レクタスの営業支援システムで,営業情報をつなげる

レクタスの営業支援システムは顧客ごとの対応履歴(フォロー)・案件・外出を一つの流れで扱い,営業情報を次の行動に活かすための仕組みである.自社の営業でどこに情報の断絶があるかを整理した上で必要なところから運用を整えていくのがよい.

 

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